Quick Start v.s.0.85

最も典型的な使い方を解説します。手っ取り早くトリガーが欲しい方はこの通りやって頂け
ればプラズマ放電に合わせてトリガーが出るはずです。
注意 VMEを使うためには予め各シャシーのコントローラーの設定を行わなければなりません。始めてシャシーを使われる方はLABCOM(実質はまで)この作業を依頼してください。


(0)ケーブルが正しく接続されているか確認します。

(a)光ケーブルをPHOTO INに接続する。

(b)パルス出力(スタートトリガー用)を使用する場合は、OUT1-OUT8にケーブルを接続する。

(c)クロック出力(外部クロック用)を使用する場合は、DVD1-2にケーブルを接続する。
注意
パルス、クロックの出力はTTLレベルです。出力にケーブルドライバーアンプなどは入っていませんので、ケーブルを長く伸ばす場合や、50Ω終端が必要になるような周波数で使う場合は、必ずバッファーアンプを使ってください。
注意
INHIBIT端子は現在たいへん不安定です。したがって必ず何も繋がないでください。使用禁止です。

(1)VME電源を入れてください。

正しくVMEコントローラーの設定されていれば自動的にOS VxWorksが立ち上がります。

しかし時々うまく立ち上がらないときありますので,一番左端にさしてある通信コントローラーのRESETボタンを数秒押してください。立ち上がったかどうか見分けにくいので必ず電源を入れたときは必ずRESETを押すようにしておくと確実です。

全ての作業が終わるのに2-7分位かかります(時間は予め設定されているモジュールの数によって変わります)のでしばらく待っていてください。

(2)vxWorksが立ち上がると復調器のSETUPのランプが点きます。

SETUP点かなければ何らかのトラブルです。

まずResetボタンを押してください。それでもだめな場合は、VMEコントローラー
の設定が消えている等場合がありますのでLABCOMまたはデータ処理対策チームの人に問い合わせてください。

SetUpのLEDが点灯するとトリガー待状態になります。

(3)設定プログラムPlasma.EXEを立ちあげて設定を行います。

Plasma.EXE は http://w3.lhd.nifs.ac.jp からダウンロードしてください。

最新のPlasma.EXEでないとうまく設定できませんので、必ず最新バージョンをダウンロードして使ってください。うまく行かないことがあれば、まず使っているPlasma.EXEのバージョンを確かめてください。

run状態で設定変更を行うと暴走する場合があります。できれば設定はrun状態(パネルのrunLEDが点灯)でない場合に行ってください。(現在、この危険性は減っています)

IMAGE imgs/Quick_Start_New01.jpg

(a)[スタートメニュ]->[プログラム(p)]->[「プラズマ計測制御システム」]->[「プラズマ計測
制御システム接続先VMEアドレス設定」]を選びます

(b)復調器が入っているシャシのIPアドレスを設定します

IP アドレスの設定画面です

IPアドレスは原則として

IMAGE imgs/Quick_Start_New02.jpg

です。

$で始まるIPアドレスを列記する事によって複数のシャシのIPアドレスを設定することができ
ます。
(バグのためこの機能は使えませんでしたが、最新バージョンは修正されています)。

#でコメントアウトできます。

(c)[スタートメニュ]->[プログラム(p)]->[「プラズマ計測制御システム」]->[「プラズマ計測
制御システム」]を選びます。

(d)だいたい一分以内に次の図のような画面が現れます(この図は右上隅のみですが)。

IMAGE imgs/Quick_Start_New03.jpg

画面が現れないときは、もう一度IPアドレスの確認を行ってください。それでもうまく行か
ない場合は、Plasma.EXEが立ち上がらない場合を参照してください

(e)復調器の設定を行うには、リストの中からDMODを選択してメニューから

編集(E)->I/Fカード設定/変更(Z)を選びます。(ダブルクリックは使えません。キーボードショートカットも現在使えません)。

もしリストの中にDMODがなければ、サーバー側の設定ができていない可能性がありますの
でLABCOMに相談してください。

(f)ユーザーIDの入力を求めてきますので入れてください。 現在はユーザーIDは123456又は654321のいずれかですです。

IMAGE imgs/Quick_Start_New05.jpg

(g)DMOD SetUP

ウインドウが現れます。

最初にBASEタブを選びます。

とりあえず基本的な設定で良い方は(スタートトリガーが一つ出ればよい方は)、 Baseタブを、この図のように設定してください。(BASEタブの図)

それ以外の詳細な設定が必要な方は、解説を参照してください

注意!!

interruptは必要がない限り(割り込み機能を使いたい場合以外は)Disableにしてください。ハングする危険性がありますので、必要な割り込みだけEnableにするのがお勧めです。

設定終了後Default SetとRealTime Setを必ずクリックしてください。下のOKを押しても画面が消えるだけで設定されません。(キャンセルと変わらない)クリックしてはじめて実際に設定されます。

(h)パルス出力(スタートトリガーが必要な場合)を使う場合は、Delayタブを設定してください

とりあえず基本的な設定で良い方は(トリガーが一つ出ればよい方は)、Delayタブを、この図のように設定してください。(Delayタブの図)

それ以外の詳細な設定が必要な方は、解説を参照してください

この図ではCh.1 Ch.2 のスタートトリガーは放電開始時間0.4S前に設定され残りのチャンネルは0.0sに設定されています。
注意
遅延時間(Delay Time)の設定を-119.99999(-119.99998は問題なし)以上 に早くすると復調器がfreezeします。必ず設定は-119.99998sより遅い時間に設定してください。

放電開始時間はプラズマが実際に点火する時間ではありません。実際の加熱開始時間は実験毎に変わるので、コーディネーターに問い合わせてください。 通常のシーケンスでは10秒後にstopメッセージが来ますので、10秒以上の設定はしないでください。トラブルの原因になります。

設定終了後Default SetとRealTime Setをクリックしてください。OKは画面が消えるだけです。

(i)クロック出力(外部クロックとして使用できます)を使う場合は、Frequencyタブを設定してください。設定方法はここで す。Frequencyタブの図はこちらです。

設定周波数は,

Magnification(1-9) X Range(0.1μ-100ms)

で値を設定します。 クロックが出力される時間はDelayタブのCh.1 Ch.2 で設定された時間です。DVD1はDelayタブのCh.1とDVD2はDelayタブのCh.2とそれぞれの設定された周波数の方形波とANDをとった信号がでます。つまりDVD1,2それぞれCh.1,2がHiの時だけクロックが出るということです。     

それ以外の詳細な設定が必要な方は、解説を参照してください

設定終了後DefaultとSet RealTime Setをクリックしてください。OKは画面が消えるだけです。

(j)マニュアル操作でテストトリガーを出すことができます

manualタブのTorigger sendの1ボタンをクリックしてください(スタートチャンネルが1の場合)。Manualタブの図はこちらです。

それ以外の詳細な設定が必要な方は、解説を参照してください。
注意
ボタンの番号は出力されるチャンネルではなくスタートチャンネル(Delayタブの一番右の欄を見てください)を表しています。スタートチャンネルは通常は1に設定されていますので1を押せば全てのチャンネルからトリガーが出ます。

正しく動作すればrunLEDが点くはずです。トリガーは0sに設定した場合は120s後に出ます。
トリガーが正しく出るかどうか確認してみてください。

これで設定は終わりました。全ての作業は終わりです。
注意
必ずシャシの電源を切る場合(ハードウエアリセットする場合も)先にPlasma.EXEを終了させてください。さもないとプログラムがハングします。ハングした場合はタスクマネージャーで終了させてください。


運転シーケンスのときのタイミングシステムの動作について

実験シーケンスが開始すると、現在復調器は次のように動作します

(1)運転シーケンスが始まると一旦setupランプが消え(全てのランプが消えた状態に なる)stop状態になります(これは誤トリガーで動作するのを防ぐためです)

(2)放電123秒前に再びsetup状態になります。

(3)放電120秒前に光ファイバーからトリガーが来てrun状態になります。

この時runLEDが点灯します。カウントダウンを開始したパルス出力端子の横についているLEDが光ります。
このLEDは端子からパルスが出るときは光りません。注意してください。

(4)予め設定された時間にトリガーが出て全てのパルスを出し終わるとrunLEDが消えます。

(5)放電開始10s後に自動的にタイミングシステムはstopします。これ以上長い設定をしていても10s後には全て止まります。

放電開始後10s以上後のパルスが必要な方はLABCOMに相談してください。

そして再び(1)にもどって動作を繰り返します。


Plasma.EXEが立ち上がらない場合

次の項目をチェックしてみてください。

(a)ネットワークが混んでいて通信タイムアウトしている場合がありますので,しばらく待っ
てもう一度繰り返してください。

(b)DATAServerが立ち上がったままになっているとやはりうまく行かない場合があります
のでタスクマネージャーで終了させてください.。

(c)復調器のInterruptLEDが点いたままになっているか確認してください。点いたままの
場合は電源を入れ直してシステムを立ち上げ直してください。

そして(大急ぎでInterruptLEDが点く前に)上記の(3)(g)までの設定を行いInterruptの設 定をdisableにしてください。

(d)最新Plasma.EXEでないとうまく立ち上がらない場合がありますので、必ず最新バージョ ンをダウンロード( http://w3.lhd.nifs.ac.jp)して使ってください。

(e)Plasma.EXEに必要なファイルがなくなっている場合があります。この場合はもう一度インストールし直してください。

(f)VMEコントローラの設定がされていない、又は消えてしまった可能性があります。始めてVMEを使うときは必ず設定をLABCOM(実質はまで)依頼してください。後者の場合はSET UP LEDがついているかどうか確認してください。