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WE7000 概要説明 2003.6.5

記号 測定データ および 収集時パラメータ
記号 計測設定パラメータ
記号 制限
記号 WE7000のコントロールソフトウエアとの比較表

測定データ および 収集時パラメータ  

計測モジュールごとに測定データおよび収集時パラメータについて説明する。
測定データとは、入力信号をAD変換した時系列のデータ、いわゆるブロックデータを指し、収集時パラメータは、単一のデータで、モジュールから取得できる固有(例えば、モジュールの温度等)のデータを指し、区別する。

WE800

  1. 測定データ
    本モジュールは、擬似計測モジュールのためになし。
     

  2. 収集時パラメータ
    なし。

WE7272

  1. 測定データ
    WE7272モジュールの測定データは、

    • 16ビット符号付き整数
    • 以下の計算式で電圧値に変換できる。
      電圧値(V) = VResolution * 測定値(整数) + VOffset
      VResolution(電圧値変換係数)、VOffset(電圧値変換オフセット)は、モジュール(ハード)内に格納され、生データの収集後にモジュールから収集されたものである。
       
  2. 収集時パラメータ

    番号

    名称

    説明

    属性

    1

    電圧値変換係数 測定値を電圧値に変換するための係数である。 Double

    2

    電圧値変換オフセット 測定値を電圧値に変換するためのオフセットである。 Double

計測設定パラメータ  

計測モジュールごとに設定できるパラメータについて、説明する。

WE800

  1. 運転モード
    以下の2つから選択できる。

    • ショートパルス実験(デフォルト)
    • ロングパルス実験
       
  2. 接続WE7000ステーション名
    接続されているWE7000のステーション名を接続順に3台まで設定できる。
     

  3. 外部クロック時サンプリング周期
    外部クロック信号はWE7000本体(WE800)に入力する。 そのサンプリング周期をパラメータとして設定できる。2.と対とする。モジュール(WE7272)側のパラメータで外部クロックを使用とした場合、このサンプリング周期が参照される。(WE7272以外のモジュールの中には、モジュール内に外部クロックを入力できる端子がある場合もあり、その場合は、本項目は参照されない。)

WE7272

  1. 測定モード
    測定を行うモードとして、以下の2つから選択できる。
    1. サンプリング数orS9(デフォルト)
    2. イベントトリガ
       
    1. サンプリング数orS9(以下、サンプリング数)
      外部トリガ(スタートトリガ)の受信で開始し、指定したサンプリング数に達するかS9タイミングに達するか、どちらかが先に満たした場合に終了する。
      指定するサンプリング数は1チャンネルあたりとする。また、0を指定した場合は、最大サンプリング数とする。S9タイミングで終了した場合、ソフトウエアによる終了のため、モジュールにより収集サンプリング数がばらばらになる。最大サンプリング数については、後述する。

      トリガ信号で開始し、指定したサンプリング数で終了する。

      トリガ信号で開始し、S9タイミングで終了する。

       

    2. イベントトリガ
      外部トリガ(イベントトリガ)を受信すると、指定するサンプリング数に達するまで行い、トリガ受信のたびに繰り返し、S9タイミングで終了する。
      プリトリガ数が設定できる。
      指定するサンプリング数は1チャンネルあたりとする。 また、0を指定した場合は、最大サンプリング数とする。S9タイミング時にサンプリングしていた場合、そのサンプリングは異常終了し、データの収集は不可である。
      トリガの受信不可タイミングとして、以下のパターンがある。
      • 1回めのトリガ待ちからプリトリガ量分をサンプリングするまで。
      • 下記で設定するオーバーラップがOFFの場合、トリガ受信から指定サンプリング数までをサンプリングするまで。
      • 下記で設定するオーバーラップがONの場合、トリガ受信から指定ホールド時間まで。


       

  2. サンプリング・クロックソース(タイムベース)
    内部クロック(デフォルト)もしくは外部クロックの設定ができる。
     
  3. サンプリング周期
    運転モードにより、指定できるサンプリング周期が異なる。

    運転モード

    サンプリング周期

    ショートパルス実験 10us(100kHz)~1s(1Hz)
    ロングパルス実験 50us(20kHz)~1s(1Hz)
    外部クロック使用時はWE800側のパラメータを利用する。

    ロングパルス実験時の最短サンプリング周期は、計測するモジュール数により異なる。

    モジュール数

    サンプリング周期

    10枚以下 50us(20kHz)~1s(1Hz)
    11枚以上20枚以下 100us(10kHz)~1s(1Hz)
    21枚以上24枚以下 200us(5kHz)~1s(1Hz)
    但し、計測するモジュールがWE7272のみで構成されている場合のみであり、他種類のモジュールが含まれている場合は、再考である。
     
  4. サンプリング数
    測定モードが“サンプリング数”および“イベントトリガ”時に有効である。1チャンネルあたりの数である。 また、“イベントトリガ”時には1回のトリガで1チャンネルが収集する数である。
     
  5. プリトリガ数
    測定モードが“イベントトリガ”時に有効である。0~(サンプリング数-2)の値が有効である。 (デフォルトは0)
     
  6. トリガーソース
    測定モードが“イベントトリガ“のとき、以下の2つから選択できる。
    • TRIG IN(デフォルト)
    • EXT.I/O
    測定モードが“イベントトリガ”以外は“TRIG IN”のみである。
     
  7. オーバーラップ機能
    測定モードが“イベントトリガ“のとき、有効である。
    オーバーラップ機能が有効にする(On)しない(Off)が選択できる。
    オーバーラップ機能とは、サンプリング中の入力トリガを有効とし、多重にサンプリングする機能である。 多重度が多くなると測定が停止してしまうので注意が必要である。
     
  8. ホールドオフ時間
    オーパーラップ機能が有効であるときに有効である。
    入力トリガを無視する時間が設定(μ秒)できる。 無視する開始は有効な入力トリガの最後である。サンプリング時間より長くすると、取りこぼしが発生することに留意が必要である。
    また、WE800本体のトリガーソースでのトリガ検知はレベル検知であるため、トリガ信号の幅がホールドオフより長いと多重サンプリングが発生することに留意である。

以下は、チャンネルごとのパラメータである。

  1. チャンネルの測定可否
    測定する/Active(デフォルト)、もしくは、測定しない/InActiveの選択ができる。
    4チャンネルのうち、1チャンネル以上をActiveにする必要がある。
     
  2. 測定レンジ
    次の6種類から選択できる。
    設定値 測定範囲
    1 -1V~1V

    2

    -2V~2V

    5

    -5V~5V

    10

    -10V~10V

    20

    -20~20V

    35

    -35V~35V
    (デフォルトは35)
     
  3. 入力フィルタ
    入力信号から高周波ノイズを除去するために以下の選択ができる。
    • OFF(デフォルト)
    • 500Hz
    • 5kHz

制限  

最大サンプリング数

計測モジュールごとの1チャンネルあたりの最大サンプリング数について、説明する。 これは、WE7000を1台接続時での値である。 複数台接続時では変更が予想され、テスト確認後、明記する。

  1. WE800
    本モジュールは擬似モジュールのため、該当なしである。
     

  2. WE7272
    本モジュールの最大サンプリング数は、以下の表のとおりである。
    イベントトリガの場合は、1回のイベントでサンプリングできる数である。

    運転モード

    測定モード

    最短サンプリング周期

    最大サンプリング゙数

    ショートパルス実験 サンプリング数

    10us(100kHz)

    4,000,000/CH数

    イベントトリガ

    800,000/CH数

    ロングパルス実験 サンプリング数

    50us(20kHz)

    ディスク容量依存

    イベントトリガ

    800,000/CH数

    イベントトリガ時の総最大サンプリング量はディスク容量依存である。
    CH数は、モジュール内で使用するチャンネル数によって、以下の表から求める。
    使用チャンネル数

    CH数

    1

    1

    2

    2

    3

    4

    4

    4

    また、外部クロック時は、サンプリング周期をユーザに申告(入力)してもらう、その値が実際と異なると、不具合が生じる場合がある。測定モードが“サンプリング数”の動作時に、モジュール内でエラー(オーバラン)が発生する可能性がある。エラーが発生した場合は、測定は中止され、その時点から1レコード長分前までサンプリングが収集できる。レコード長はデータ収集する単位であり、以下の様に設定する。

    測定モード

    サンプリング周期

    レコード長

    サンプリング数

    100us(10kHz)以上

    8K

    100us(10kHz)未満

    16K

    イベントトリガ

    サンプリング数

    測定モードが“イベントトリガ”の動作時には、最大繰り返し数がある。 これは32767回である。 この回数に達すると測定を自動に終了する。 サンプリング中のイベントの発生は有効であるが、イベント発生の間隔が短く連続した場合には、モジュール内でエラー(オーバラン)が発生する可能性がある。 エラーが発生した場合は、測定は中止され、その時点から1レコード長分前までのサンプリングが収集できる。

    最大サンプリング数を超えた場合の動作は、以下の通りである。

    測定モード

    動作

    サンプリング数 超えた時点までのデータが収集できる。

WE7000のコントロールソフトウエアとの比較表  

番号

WE7000コントロールソフトウエア機能

LABCOM開発システムでの対応

収集関連

1

アクイジションモードのGateモード(Level,Edge) 収集モデルはサンプル件数(FreeRun)とイベントトリガ(Triggered)を対応する。 左記のモードは対応していない。

2

アクイジションモードのTriggeredモードのトリガ回数を設定する。 Triggeredモードはイベントトリガでの対応になるが、トリガ回数の指定なく、測定開始から測定終了(S9)までの発生分に対応する。
トリガ関連
1 モジュールからトリガをバストリガに出力する。 トリガは外部から入力するのみの対応である。
2 モジュール内の入力信号をトリガに使用する。
3 複数ステーション間の通信モジュールで、トリガ同期をする。 通信モジュールでのトリガ信号の遅延(光通信時700usec程度)があるため、対応していない。
4 トリガホールドオフの設定制御 イベントトリガ時での機能であるが、指定方法がサンプリング数ではなく、時間(μ秒)である。
タイムベース関連
1 モジュールの内部クロックを他のモジュールのサンプリング周期に利用する。 未対応である。
2 タイムベースをステーションから出力する。 未対応である。
3 複数ステーション間の通信モジュールで、タイムベース同期をする。 通信モジュールでのタイムベース信号の遅延(光通信時700usec程度)があり、また、10Hzまでしかできないため、未対応である。
データ保存
1 物理量変換での保存 データ保存はLABCOMシステムの固有の保存形式であり、測定データはAD値(16ビット)として格納されている。 参照機能は提供している。
2 アスキー形式での保存
3 時間軸を同時に保存
4 保存タイミング(収集タイミングとは別)の各種設定
波形モニタ

1

  仕様検討中である。
その他
1 任意測定 LHD実験向けの測定用である。
2 モジュール連結機能 連結機能は同種/異種で隣接したモジュールを1モジュールとして扱う機能である。 本システムでは、未対応である。
3 設定情報の保存/ロード モジュールの設定情報はWE7000コントロールソフトウエアが使用するファイル等は利用せず、LABCOMシステムの設定DBを利用する。 設定DBへの登録方法は提供(web)している。


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